『まがお姫』と『隣の脅迫者』(スーザン・フォワード)

おとぎばなし まがお姫』は、スーザン・フォワード先生の『隣の脅迫者』を読んで書きました。このように書いてあったからです。

あなたに罪悪感を抱かせている人間関係についてより深い洞察を得るために、あなた自信のおとぎ話を書いてほしい。とくに有効なのは、家族についてのおとぎ話を書く事だが、友人や恋人について書いてもやはり効果がある。(フォワード)

(上記引用は、本書の最後のほうに出てきます。つまり本書の内容をある程度理解してから行う位置づけなので、ご自分のおとぎ話を書いてみようと思われる方は、本書を読んで、内容がある程度頭に入ってからの方がいいと思います。)

スーザン・フォワード先生の本は、実は読むのが初めてだったのですが、すごく良い本でした。自分の親について思い出す度感じるもやもやが、かなりすっきりして心が軽やかになった気がします。御大、すげぇ!

学校や家庭や職場で、法には触れない程度の脅迫(この本ではブラックメールとよんでいます)めいたことを言われたとき、どう返せばいいか?どういう心持ちでいればいいか?その人との関係について、どう捉えればいいか?

自分の尊厳(統合性・ integrity)を損なうことなく、ブラックメールにどう対処すればいいか載っていて大変参考になりました。まがお姫が最後に王様に言う言葉は、本書に載っていたものです

となりの脅迫者 (フェニックスシリーズ)

Amazon.co.jp: となりの脅迫者 (フェニックスシリーズ): スーザン・フォワード, 亀井よし子: 本

 

ブラックメールは人の命を脅かすことはないかもしれない。しかし、人間の持ついちばん大切な宝である健全な自我、すなわち統合性(インテグリティ)を奪い去る力をもっている。(フォワード)

『統合性』とは人間の『完全性』ないしは『無欠性』を意味する言葉で、普通私たちはこれを『これが私という人間だ。これが私の信じるものだ。これが私の進んですること―そしてこれが私が一戦を引くところだ』という確固とした知識として経験している。(フォワード)

私たちがブラックメールに屈するようなことがあれば(中略)何が自分にとって正しいかを忘れてしまうのだ。バツ印で消されるたびに、私たちの『完全性』は少しずつ犠牲になってゆく。(フォワード)

自己認識の核であるこの『統合性』が侵されたとき、私たちは人生に指針を与えてくれるもっとも明確な力のひっつを失うことになる。そして、漂い始める。(フォワード)

 

「おじさんにセクハラめいたことを言われても『おじさまったら、しゅごいしゅご~い』と、聞き流せばいいのです」な~んて書いてあるジャパニーズ接待本とは一線を画す内容に胸がすく思いがする一冊です。

 

結論

あなたにしか書けない物語がきっとある。

 

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