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スーザン・フォワードの『毒になる親』:アルコール中毒の親

 アルコール中毒の親

両親は、アルコール中毒でした。けれど、未だに私はその事実には自信がもてません。自信がもてない理由には、ふたつあります。

まず一つ目。

もし私が「おとーさんとおかーさんってさ、アル中だよね!」なんて言ってしまった日には、家族・親族からとんでもない非難・人格否定・暴力にさらされるであろうことは確実なので、できるならふわっとさせ、なるべくその事実と向き合わないでおきたい、という無意識の働きがあるからです。

そして二つ目。

私は両親と過ごした記憶をほとんど脳内で消してしまっており、子ども時代の記憶や思い出がほとんどないからです。

記憶がないというのはどういうことか、説明いたしましょう。

家族で過ごす休日、そして彼らと囲む食卓が、途方もなく苦痛だった私は、ひとつの方法を編み出しました。目に見える風景を、脳内フォトショップ(画像編集ソフト)で、削除するのです。

まずお酒を飲んでいるお父さんを、彼の周りの風景ごと、脳内フォトショップで選択します。上手く選択できたら、「とりゃっ!」と、削除ボタンを押します。すると、酒を飲んでるお父さん込みの風景が、まるまる、私の視界から消えるのです。

この方法を、同じく食卓についているお母さんと弟にも、適用します。私の視界に映る世界は、どんどん削除済みの白いエリアばかりになってしまいますが、飲んだくれて暴言を吐き続ける両親を認識するよりは、ずっとましでした。

 

自分に嘘をつくことが生き抜く術

目に見える風景を削除し続けるということは、自分の視覚を否定する、ということです。自分に嘘をつく、ということなのです。

けれども、自分の目が見ていることを、「見えていない」ことにしない限りは、私は生きていけませんでした。

「自分に嘘をつく」という方法は、実に有効でした。親は私を何度も裏切りましたが、この方法は、私を絶対に裏切りませんでした。その証拠に、今現在、私は生き残っています。

生き抜けたとはいえ、自分の魂を傷つけるような、不健全な方法であることにかわりはありません。誰にもおすすめしません。私は自分に嘘をつき続けたツケを今払い続けていますしね。

 

スーザン・フォワードの『毒になる親』

スーザン・フォワードの『毒になる親』には、こうあります。

アルコール中毒者のいる家庭では、「事実の否定」が家族全員の心の巨大な部分を占めている。家にアルコール中毒の人間がいるというのは、比喩的に言うならば、リビングルームに恐竜が居座っているようなものである。外部の人間から見れば、そんな巨大なものがそこにいるのは歴然としており、とても無視できることではない。だが家族はその化物にたいしてなすすべがなく、その無力感から、そんなものは自分たちの家にはいないことにしてしまう。それが彼らにとって、家族が共存できる唯一の方法だからである。

 

名文だと思います!アルコール中毒者が周りに与える圧迫感を、これまで私は上手く表現できませんでしたが、「リビングに恐竜がいる」というのは、まさに言いえて妙!

ただ、罪のない恐竜にはちょっと申し訳ない比喩ですが……。

 

ホントすみません、余談ですが

ちなみに9月25日発売の拙著には、インターネットでの連載中にはほとんど触れなかった、毒家族と過ごした子ども時代のことにも触れています(アルコール依存については書いていませんが)。

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