親が子供を愛せないのはしょうがないけど「愛してる」なんて嘘をつくのは我慢ならねぇ

WAN様のサイトに寄稿しました

Women's Action Network(WAN)様のサイトに、拙著紹介文を書きました!

出版後、初・寄稿です。

1分くらいで読める長さなので、よろしければご一読くださいませ。

 

☆1つレビュー

で、WAN様のサイトである本が紹介されていた。未読なのでタイトルは書きませんが、

「子供がかわいく思えない」

「母親役をおりた」

という内容であるとの旨。

 

興味を惹かれて本書のアマゾンサイトを覗いたところ……あるわあるわ☆1つレビューが。

こういう「世間のマジョリティ的な考えから外れたテーマの本」につく☆1つレビューの内容など、だいたい想像がつきますよね。案の定、本の内容を無視した著者に対する人格攻撃がほとんどで、あとは「自分は頑張って子育てした!」という自分語りがほとんどで、胸クソ悪い。

 

バーでの会話
親が子供を愛せないのはしょうがないけど「愛してる」なんて嘘をつくのは我慢ならねぇ

お前は思うかもしれないな。

「おいおいおい、ヤマト、あんたは子供をもってないだろう?子育て本に関してあれこれ言う資格なんか、あんたにはないんじゃないかい?(両肩をすくめ、手のひらを天に向けながら)」

 

まあ、お前の言うこともわかる。たしかに俺は、子供をもたない。子供を育てたこともない。子供を産んだこともなけりゃ、妊娠すらしたこともない。そういう意味では、俺が子育てに関してあれこれ言う資格は、確かにないよな。

 

だが、俺にはあるんだよ。愛されない子供だった、というれっきとした過去がな。

 

そういう意味では、俺だって少しは語る資格を持っているはずだ。違うかい?
俺の言ってる意味わかるか?そうかそれはよかった。

 

(ウェイターに向かって)俺と俺の友人に、ビールを2本頼む……外国産なんかじゃない、本物のビールをな。

 

つまりな、こういうことだ。俺の父親は、アルコールばっかり飲んでは家にろくすっぽいやしないけれど妻を怒鳴りつけて子供を殴ることでようやく立っていられるような人間だった。俺の母親はそんな男と自ら好んで結婚した。

 

けど俺はそんな両親を批判したい、ってんじゃない。俺の言いたいこと、わかるか?俺の父親も母親も、完璧な人間なんかじゃなかった。それが言いたいだけだ。

 

虐待された子供ってのはな、そこんとこはちゃーんとわかってる。父親も母親も完璧じゃない。人間は完璧じゃない。ってことをな。

 

「子供にそんなことはわからないだろう」だって?そんなことに大人も子供もないさ。両親が完璧な聖人君子じゃないってことは、どんなに幼い子供でも、ちゃんとわかるもんなんだ。

 

そして―ここからが重要だ―何よりも、俺自身、完璧な人間なんかじゃない。それを俺は子供の頃から、ちゃあんとわかってた。

 

俺自身完璧な人間なんかじゃない。だから両親に愛されなくても当然だ。そう思っていた。だから、両親に愛されないことに関しては、そんなに辛いとは思ってなかった。

 

虐待された人間ならだいたいそんなもんだぜ?そこんところは、ちゃんとあきらめがつくんだよ。家庭に恵まれない奴らってのはな。

 

けどな。ただひとつ、我慢ならなかったことがある。それがなんだか分かるか?

 

親に愛されなかったことは俺は別に残念に思っちゃいない。人間は完璧じゃない生き物だからな。そいつについては我慢できる。

 

俺がたった一つ、どうしても我慢ならなかったこと。それはな、母親が嘘を言い続けた、ってことだよ。
「私は夫を愛しているし、2人の子供も平しく愛してる。幸せな結婚生活を送っているわ」

ってな。

 

愛せないことは、罪じゃない。けどな、愛してないのに愛してるって嘘をつく。これは、大罪だ

 

俺の言ってることわかるか?

 

愛されない子供は不幸なんかじゃない。けどな、愛されないうえに世間にとおりのいい嘘で塗り固めた親に育てられる。そんな子供が大人になってからの悲劇がお前には想像できるか?

 

「俺・私は、子供なんかちっとも愛してなんかいない」

愛せないなら、少なくとも、そう正直に言ってくれ。そういう親のほうが、なんぼかましだと俺は思うね。

 

熱くなっちまって悪いな。聞いてくれたお前には、感謝してるぜ。

おっ、曲が終わっちまったな……ジュークボックスに行って俺のだいすきな曲でも選んでくるかな。