仕事クビになったり、病気で働けなくなったり、親と縁切ったり、貧困になったり、手術したり、寝たきりになったり、働けなくなったりするたびに
「あー、今度こそ本当に死んじゃうんだろうな」
と思ってきた。
けど、一度も死ななかったことに、今日気づいた。我ながらこれはすごいかもしれない。
私はなんども失職してきた。職を失うことに対してだけは、無駄に経験豊富な社会人生活だ。
もし面接の場で
「特技はなんですか?」と聞かれれば
「職を失うことです!」と自信をもって言える。
勤めていたころの私は「職がなくなる」ことにものすごい不安をもっていた。職を失ったら、日の光を浴びたヴァンパイアみたいに灰になって消滅してしまう、というような漠然とした恐怖のイメージがあった。
今思えば、職を失うことをあまりに恐れる私に、神様がダメ押ししていたのかもしれない。
働くために生きてるんじゃないんだよ、働かなくても生きていていいんだよ、と。
私にはそんなのわからなかった。
だから職を失うたびに恐怖に駆られ、転職活動に奔走した。けれど新しい職を得るたびに病気で働けなくなったり、会社が倒産したり、解雇になったりする。もはや職を失うプロと化していた。
「ね、仕事なんかなくても、死なないでショ?働けなくても生きていなさい✨」
何度目かのこのメッセージにようやく気づいたのは本当に寝たきりになってからだった。
過労状態にあっても、いじめにあっていても、職場を変えない人は、以前の私と同じような漠然とした不安をもっているんじゃないかな、と想像する。
「なんかわかんないけど、仕事やめたら死んじゃう気がする!」
というような不安。
そういう人にいいたい。きっと、死なない。安心してくれ、と。
日本には福祉制度もいろいろあり、仕事を失ったくらいでは死なない・路頭に迷わないようにできていますから、とりあえず深呼吸してほしい。
↓これを見て「死んでない」ことに気づきました!詩ってすごいですね。