死んでも嫌なこと
【私が一番辛いこと】
貧乏や孤独はたいして辛くない。
本当に辛いのは魂を蹂躙されること。その状況を自覚しているにも関わらず他者に身を任せるしかないこと。
つまり、子供だったときが一番辛かった。
いっそ気づかずに傀儡のまま成長できていたならば、とても幸せな人生が花開いただろうと思う。
(噓。思ってない)
【私が一番恐れていること】
生まれ変わること。
地獄は死んで行く場所じゃない。個人的にはこの世こそが地獄だと思う。
私の地獄は陸上のトラックのような形をしている。ごくごくプライベートな私専用の花園だ。
さて、今までこのトラックを何周しただろう?
どこかにゴールがあるんじゃないかと期待して歩く。けれどそんなものはない。
ゴールが見えないのは自分が愚かなせい。いつも同じところで同じ間違いを繰り返すせいだと薄々気づいてる。
それでも期待してしまうし、期待したぶん、がっかりして終わる。
わかってる。期待した自分が馬鹿だっただけ。だから尚更辛い。
何十年も代わり映えしないコース、もう風景にも飽きてしまった。
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最近、私は焦っている。
そろそろ体力が尽きてきた。もうあと何周も廻れるないだろう。
今生の間にゴールが見つからないまま死んだら、未練が残って生まれ変わってしまうんじゃないかしら? それが一番怖い。
子供からやり直したら【一番辛いこと】から再スタートになってしまう。それだけは死んでも嫌なのだ。