『失職女子。』の見本をいただきました
『失職女子。』の版元である株式会社WAVE出版様に、印刷・製本された見本を送っていただきました!
※本来ブログでは、こういう局面で写真を添付するのが筋ですが、私は現在カメラ機能を備えたデバイスを一つとして持っていないので、証拠写真を撮れません。が、本当のほんとに私の手元に見本はあります。測ってみたら、250gありました。
『失職女子。』は、文字が多いので「良い」
私は活字中毒なので、本は「ページ数と文字数が多ければ多いほど、良書」という価値基準で生きています。
私の勝手な価値観を図にすると以下の通りです:
普通<<<<<<<<<<<<<<<<<<良い
ページ少ない ⇔ ページ多い
文字少ない ⇔ 文字多い
人生と違って、本なんてすぐ読み終わってしまいます。より長時間読んでいられる本は、より長く現実逃避できる時間を提供してくれるから、私にとっては良書なのです。
前回ブログで、書籍は「インターネット連載時の、ざっくり三倍の文章量」と書きましたが、見本を見ての印象では、5~6倍の文章量に見えますね!
嬉しさのあまり「ク、ククク……」という含み笑いが止まりませんでした。
『失職女子。』は、行間が狭くて字が小さくぎっしり詰まっているところが、とてもよい。活字中毒の人にとっては良書ですよ!
実存する物体になった『失職女子。』
私は『失職女子。』が実存する物体になったという事実になによりも衝撃を受けています。
『失職女子。』の元はブログで、文章を自宅のプリンターで印刷したことすらありません。
つまり、実体のある文章として自分でも見たことがないし、発表したこともないのです。
実体験について書いていても、現実で解離していることが多い私にとっては、ブログも最初は実体のない想念でしかありません。そんな文章を構成する文字たちは、突き詰めれば、0と1の羅列でしかありません。
0と1の羅列である文字を文章にし、インターネット上で発表しても、それらが実体のある存在になるわけではありませんでした。
私は『失職女子。』は、あくまでも広大なインターネット上の仮想空間を漂うあぶくでしかない、と思っていました。海のあぶくのように、いっときだけ現れて、すぐに消えてしまう存在。良くも悪くも、私は『失職女子。』とはそういうものだと捉えていました。
自分が書いた文章が本当にこの世に存在するのかどうか、私にとってはずっとわからないことだったのです。検証のしようもないことです。
インターネットに連載させてもらっているのも、すべては自分の妄想なのじゃないか?と、ずっと疑っていました。
本当に文章なの?本当に文字なの?本当に存在しているの?
存在なんて、してないよ。ブクブクブク……(←あぶくが弾ける音)
それなのに!
あくまでもヴァーチャルな存在だった『失職女子。』が、編集さんや出版社さんやイラストレーターさんやデザイナーさんやDTP担当者さんや印刷所さんや製本担当者さんや物流担当者さんの手を経て、現実の空間に実存する立派な本になったのです。
横書きのゴシック体でスクリーン上でしか見ることがなかった文字たちは、縦書きの明朝体に変身しました。それらはインクを使って紙に印刷され、製本のうえ、表紙と帯まで着せてもらっています。
実存している!!
私自身が実存している確信はまだありませんが、少なくとも『失職女子。』は本として実在しています(測ってみたら、本は250gの本当の物体だったので確かです)。
私が今消えても、本は確実に発売されます。ぜひよろしくお願いします。